まだ公式の発表はないようですが、最高裁は、この秋から
労働調停制度を東京簡裁などで試験的に導入するようです。
この秋から導入とは、余りにも突然で、性急すぎるのでは
ないかとも思われるのですが、既に調停委員も内定している
とのこと。
昨今の司法改革の中で、労働審判は唯一の成功例と言われ、
年々申立件数が増加し、昨年は一昨年からそれほど増えませ
んでしたが、今年度も同様の水準で申立がなされていること
からすると、申立件数は年間3500~4000件に高止まりするの
ではないかと言われています。
そこで、最高裁は、裁判官の負担を軽くするためなのか、新た
に現行の民事調停制度を利用した労働調停制度を導入する
ことにしたようです。
現在の民事調停は、調停委員が両当事者の話を聞いて、最後
に調停官(裁判官)が調停をまとめるという進行で行われている
のですが、我々実務家の間では、調停委員が自分の意見を押
し付ける、両当事者の話に引きずられてなかなか話し合いにな
らない、権利関係を踏まえた解決にならない、早期の解決がで
きないなど、必ずしも評判の良い手続ではありません。
また、労働審判は、基本的に弁護士が代理することを前提とし、
法的な観点から事実関係を整理した申立書及び答弁書が提出
されることから、約2ヶ月という早期解決が可能となったと言われ
ています。
労働調停制度は、おそらく代理人のついていない本人申立を
その前提としていることは明らかです。労働調停制度が労働審判
のように成功するかは疑わしいと言わざるを得ず、もう少し時間を
かけて制度設計してもよいのではないかと思います。
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